飲食店に対する税務調査は、基本的に予告なしの抜き打ちで実施されます。
おそらく、ほとんどの経営者が突然の訪問に狼狽してしまうと思いますが、どのようにして税務調査が実施されるのかを知っておけば、少しは不安を解消できると思いますので、飲食店に対する税務調査について何回かに分けて書いていこうと思います。
1 調査官がやって来る時間帯
お店の営業時間によって変わりますが、もし夕方から深夜まで営業するお店であれば、調査官は朝の10時から12時頃にやって来ることが多いです。この時間帯であれば、経営者は目を覚ましていると判断します。
例外もあります。例えば、経営者が店に立つことなく、オーナーのような位置付けの場合、調査官は朝8時から9時頃にやって来ることもあります。
2 調査官はどこに来るのか
ずばり、納税地です。納税地が事務所でなく、自宅の場合、自宅にやって来ることになります。そして、納税地である自宅と事務所と店舗が分かれている場合、この全てに調査官は手分けして訪問して来ます。
納税地の自宅で経営者に接触できないなら、事務所を当たってみて、事務所でも接触できないなら、店舗に臨場を試みます。そして、どの場所でも経営者に会えなかった場合、自宅にいるご家族や事務所や店舗にいる従業員を通して、経営者に電話をかけてきます。
とにかく、調査官は経営者に接触したいのです。
3 調査官はまず何をしてくるのか
調査官は、まず法令に基づく、実地調査の事前通知を経営者にします。この事前通知とは、改めて誰が、誰に対して、どの税目の調査を、どの期間分実施するのかを宣言することです。
これが済んだら、調査官は経営者に事業の概況について質問を開始します。
次回以降、調査官は具体的に何を質問して、何を調べるのかについて記していきたいと思います。